アートの力を提唱するケーシー・フレモントの使命は、アメリカ全土でアートを無料で簡単にアクセスできるようにすることです。現在エグゼクティブディレクターを務める名高いアート・プロダクション・ファンド(APF)に2004年に参加して以来、フレモントは、ネバダ砂漠にあるウーゴ・ロンディノーネの「セブン・マジック・マウンテンズ」やタイムズスクエアにあるオノ・ヨーコの「IMAGINE PEACE」など、象徴的なパブリックアートプロジェクトの制作に携わってきました。
アクリスの掲げるWomen with Purpose(目的を持つ女性)を体現している女性、ケーシー・フレモントに人生を理解するツールとしてのアート、家族から受けるインスピレーション、アート・プロダクション・ファンドの今後のプログラムについて聞きました。
なぜパブリックアートが重要だと思いますか?
アートは現代の生活を理解するための最も強力なツールのひとつです。誰かと共有した経験と個人的な経験の両方を認識するのに役立ちます。アートは誰もが無料で享受でき、日常生活に違和感なく浸透しているべきだと私は信じています。パブリックアートはまさにそれを実現しており、誰もがアートを感じられる空間を提供できていることを実感するたびに喜びを感じます。
これまでに取り組んだ最も困難なプロジェクトは何でしたか?
すべてのプロジェクトは、たとえ一見単純なプロジェクトであっても大きな挑戦が隠れています。パンデミックを乗り切ることは、サンフォード・ビガーズの「オラクル」を簡単に成し遂げるようなもので、非常に大きな挑戦でしたが、やり遂げることができました! 挑戦はさらなるやりがいにつながります。
これまでのキャリアを通じて数多くの素晴らしい人々に出会ってきたと思いますが、最も影響を受けた方は誰でしょうか?
私の父です。彼のキャリアは、アーティストとの固い結びつきの上に築かれました。彼は18歳のときにアンディ・ウォーホルの元で働き始め、キャリアのすべてをウォーホルに捧げました。彼はウォーホルに揺るぎない忠誠心を示していました。彼の信念と忠誠心がプロフェッショナルとしての私をつくり上げました。
あなたが最も誇りに思う行動または決断は何ですか?
概して言えばアート・プロダクション・ファンドで手掛けてきた、そして今後も継続して手掛けていく実直な仕事を誇りに思っています。これは大小問わず何百にも上る決断を年月をかけて積み重ねてきた結果です。どんなに小さな決断であっても慎重に検討し、分析し、批判的に捉え、議論することで最良の結果を得ることができます。
あなたが取り組んでいる次のパブリックアートプロジェクトについて教えてください。
2023年2月、アート・プロダクション・ファンドはフリーズ・ロサンゼルスと提携してパブリックアートインスタレーション、パフォーマンス、そしてインタラクティブ作品のセレクションを担当することになりました。すべてが無料で一般公開されるので多くの人を巻き込むことを期待しています。そして次はニューヨークのロックフェラー・センターでのアート・イン・フォーカスプログラムが待ち構えています。乞うご期待!