ドキュメンタリー映画「AKRIS – Fashion With a Heritage」

ドキュメンタリー映画「AKRIS – Fashion With a Heritage」

 

アクリスは、ブランド創業100周年を記念して制作したドキュメンタリー映画『AKRIS – Fashion With a Heritage』のワールドプレミアを、2025年6月9日にニューヨークで開催します。さらに、6月16日にはモンテカルロ・テレビ祭での上映も予定されています。本作品はまた、今年で第24回を迎えるトライベッカ映画祭において、「2025年トライベッカXアワード」コンペティションの長編部門に正式ノミネートされています。

映画監督ライナー・ホルツェマーによるこのドキュメンタリーは、アクリスのクリエイティブ ディレクター、アルベルト・クリームラーに約2年にわたり密着。その創作の舞台裏を初めて映像で記録しました。創業以来、家族経営を貫いてきたこのファッションハウスを長年にわたって率いてきたアルベルト・クリームラーが、自身のアトリエにカメラを迎え入れるのは、40年のキャリアの中で今回が初めてとなります。

本作では、これまで一般に公開されることのなかった貴重なアーカイブ資料を通じて、アクリスの過去と現在が交差します。創業者アリス・クリームラー=ショッホの「自らのビジネスを築く」という志に始まり、パリ進出の道を切り拓いた息子マックスとその妻ウテ、そして現在のリーダーたちへと受け継がれてきた歩みを描きます。三世代にわたり独立を貫いてきたアクリスは、 明確な理念を礎とし、今日のファッション業界において稀有な存在となっています。本作では、その歴史と継承の軌跡を、親密な視点から紐解きます。

ホルツェマー監督は、アクリスの創業100周年に際し、その準備とセレブレーションの過程に密着。パリでのショー準備やニューヨーク訪問、チューリッヒでの美術館展覧会のオープニングに至るまで、兄アルベルト・クリームラーと、CEO兼プレジデントの弟ピーター・クリームラーの姿を追いかけます。さらに本作には、ファブリックの仕入れやモナコ公妃シャルレーヌ殿下とのフィッティング、建築家デイヴィッド・チッパーフィールドとの対話など、ふだんは目にすることのない舞台裏の貴重な瞬間も多数収められています。

アートや建築との継続的な対話を創造の原動力とするアルベルト・クリームラーの活動に迫るなかで、イミ・クネーベル、アントン・コービン、トーマス・ルフ、藤本壮介といったアーティストや建築家との交流、さらにはバレエ演出家ジョン・ノイマイヤーとの長年にわたるコラボレーションにも光が当てられています。

卓越したクラフツマンシップ、アトリエ専任チームによる丹念なものづくり、そしてブランドを陰で支える職人たちの姿を通じ、ドキュメンタリー『Fashion With a Heritage』は、アクリスが長年にわたり築き上げてきた——魂と官能性、そして技巧が織りなす——静謐にして力強い世界観へと観る者を引き込みます。

「アクリスの物語を描くことは、単なるファッションハウスの記録にとどまらず、一つの家族の魂を辿る旅でもありました。アーカイブに収められた一枚一枚の写真、丁寧に選ばれた一片の布地、そしてアルベルトとピーターとの対話すべてに、勇気と創造性、そして静かなエレガンスに満ちた100年という時の重みを感じました。この作品は、伝統と革新が寄り添いながら歩む、時間を超えた旅となりました。それはまさに、この特別なレガシーを築いてきた人々の姿そのものでもあります。この映画は、アクリスが生み出してきた作品そのものだけでなく、その根底に流れる価値――気品、内なる強さ、そしてクラフツマンシップに宿る詩情――への、私なりの敬意の表現でもあります」

――ライナー・ホルツェマー/監督

「このドキュメンタリーをご覧になれば、ファッションが単なるイメージではないことにお気づきいただけるはずです。素材へのこだわり、永く愛されることを前提に作られた服、そして何よりも、家族と、情熱をもって携わる素晴らしい人々。これらすべてが、常にアクリスの核であり続けてきました」

――アルベルト・クリームラー/クリエイティブ・ディレクター

AKRIS – Fashion With a Heritage

■上映時間
90分

■出演
アリス・クリームラー=ショッホ(アクリス 創業者)、ウテ・クリームラー、マックス・クリームラー(アクリス 二代目経営者)、アルベルト・クリームラー(アクリス クリエイティブ ディレクター/オーナー)、ピーター・クリームラー(アクリス CEO/プレジデント/オーナー)

ニコール・フェルプス(ヴォーグ ランウェイおよびヴォーグ ビジネス グローバル・ディレクター)、ヴァレリー・スティール(ファッション工科大学美術館 館長/チーフキュレーター)、リンダ・ファーゴ(バーグドルフ・グッドマン シニア・ヴァイス・プレジデント/ウィメンズファッション&店舗プレゼンテーション部門ディレクター)、マイルズ・ソーシャ(WWDインターナショナル エディター)、ジョー・エリソン(FT Weekend 副エディター/HTSI エディター[フィナンシャル・タイムズ])、メレディス・クープ(スタイリスト、ミシェル・オバマ ファッションアドバイザー)、パスカル・モラン(フランス・オートクチュール&モード連盟 エグゼクティブ・プレジデント)、ジョセフ・M・ボイターノ(バーグドルフ・グッドマン 元エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント/サックス・フィフス・アベニュー グループ・シニア・ヴァイス・プレジデント)、クリスティアーネ・アルプ(ヴォーグ ドイツ版 元編集長)、グレンダ・ベイリー女史(ハーパーズ バザー アメリカ版 元編集長)、ウエリ・フォスター、トビアス・フォスター(フォスター・ローナー社、ザンクト・ガレン)モナコ公妃シャルレーヌ殿下、デイヴィッド・チッパーフィールド(建築家)、ジョン・ノイマイヤー(バレエ演出家/振付家)、藤本壮介(建築家)、トーマス・ルフ(アーティスト)、 ラインハルト・フォークト(アーティスト)

■撮影地
本作の撮影は、2022年10月から2025年1月にかけて、以下の都市で行われました。パリ(フランス)、ニューヨーク、ワシントンD.C.(米国)、東京(日本)、ミラノ、コモ(イタリア)、ザンクト・ガレン、メンドリジオ、チューリッヒ(スイス)、オベルトハウゼン(ドイツ)

■ライナー・ホルツェマーについて|監督
ライナー・ホルツェマーは1983年よりドキュメンタリー映画の制作を手がけ、写真やファッションの分野で活躍する世界的アーティストの人物像に焦点を当てた作品で広く知られています。代表作には、ファッションデザイナーのドリス・ヴァン・ノッテンに密着した『Dries』や、マルタン・マルジェラに密着した『Martin Margiela: In His Own Words』などがあり、いずれも世界各国の映画祭で上映され、これまでに64か国以上で配給されています。2020年には、『Martin Margiela』が米ハリウッド・リポーター誌にて「過去10年で最高のファッション・ドキュメンタリー」と高く評価されたほか、2023年には、俳優ラース・アイディンガーに迫った『Lars Eidinger – To Be or Not To Be』が、ドイツのギルデ映画賞において「最優秀ドキュメンタリー賞」を受賞しました。

ホルツェマーは、ドイツ映画アカデミーおよびドイツ写真協会(DGPh)の会員でもあります。

■アルベルト・クリームラーについて|アクリス クリエイティブ ディレクター
1980年よりアクリスのクリエイティブ ディレクターを務めるアルベルト・クリームラーは、目まぐるしく変化するファッション業界において、最も長く第一線で活躍し続けるデザイナーのひとりです。クラフツマンシップ、テーラリング、そして最高級素材へのこだわりを軸に、女性の存在感と個性を際立たせる、時代を超えて愛される洗練されたモダンスタイルの創造を追求し続けています。

その功績は国際的にも高く評価されており、2008年にはスイス・デザイン賞を受賞。さらに2016年には、アーティストや建築家との卓越したコラボレーションが評価され、ニューヨークのファッション工科大学(FIT)美術館より、「ファッションの芸術性」部門で「クチュール協会賞」が授与されました。

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