ブランド誕生100 周年を記念し、スイスのチューリッヒデザイン美術館にてエキシビション「Akris. Fashion. selbstverständlich」を5月12日から9月24日まで開催しています。会場では、アクリスの歴史、コレクションのインスピレーションとなっているアートと建築に対するオマージュ、そして高度なデザイン性とクラフツマンシップを体感することができます。クリエイティブ ディレクターのアルベルト・クリームラーによる芸術的なインスピレーションに満ちた世界観をお楽しみください。

100点以上のルックがコラボレーション作品とともに登場

現クリエイティブ ディレクター アルベルト・クリームラーは、アートや建築に造詣が深く、これまで数々の著名なアーティストや建築家とコラボレーションしてきました。会場には、ラインハルト・フォークト(ドイツ)、イアン・ハミルトン・フィンレイ(スコットランド)、ジェタ・ブラテスク(ルーマニア)、アレキサンダー・ジラード(アメリカ)、ロドニー・グラハム(カナダ)、藤本壮介(日本)などの作品とともに、2009年から2022年までの12のテーマに合わせた、100点以上のルックが展示されています。


ラインハルト・フォークトとのコラボレーション(2022年秋冬)


イアン・ハミルトン・フィンレイとのコラボレーション(2009年春夏)


ジェタ・ブラテスクとのコラボレーション(2019年春夏)


アレキサンダー・ジラードとのコラボレーション(2018年春夏)


ロドニー・グラハムとのコラボレーション(2017年秋冬)


イミ・クネーベルとのコラボレーション(2021年春夏)

メゾンのコードを体感


各テーマを仕切るのはアクリスのコードのひとつでもある“トラぺゾイド(台形)”

Codes of the House(メゾンのコード)である、フォトプリント、カラー、ダブルフェイス、ザンクト・ガレン エンブロイダリー(刺繍)、ホースヘアも、メゾン独自のノウハウや精緻なクラフトマンシップとともにご紹介。ファッションのイメージを一新するインスピレーションとクラフツマンシップに光を当てます。

さらに会場で目を引くのは、各テーマを仕切る、高い天井から吊るされたトラぺゾイド(台形)。トラぺゾイドは、アクリスのコードのひとつでもあり、アクリス、創業者のアリス、そして現クリエイティブ ディレクター アルベルト・クリームラーの頭文字「A」を視覚的に表現しています。

ザンクト・ガレンで生まれる、卓越した技術


モザイクタイルが美しいザンクト・ガレンの建築物の屋根をモチーフにしたAiバッグとエンブロイダリー(刺繍)のコート

モザイクタイルが美しいザンクト・ガレンの建築物の屋根をモチーフにしたAiバッグとエンブロイダリー(刺繍)のコート アクリスのコレクションは、本拠地であるスイスのザンクト・ガレンで、アルベルト・クリームラーと、彼が「長年の名人」と称えるテーラー、パタンナー、そして古くからの職人たちと一緒に開発されてきました。ザンクト・ガレンという街は、テキスタイルと刺繍の街としての名声を確立し、国際的なクチュールブランドにとっても欠かせない要素となっています。本エキシビションではこうしたザンクト・ガレンへの尊敬と感謝の想いも込められています。

Exhibition Akris. Mode. selbstverständlich at Museum für Gestaltung Zürich, May 12 – September 24, 2023, photo: Regula Bearth, © ZHdK

メゾンの始まりは企業家精神にあふれた女性のつくるエプロン


エプロンを作っていた頃のアトリエと当時のエプロン

エプロンを作っていた頃のアトリエと当時のエプロン 会場には、メゾンの始まりのきっかけとなったエプロンも展示しています。メゾンの名前である「アクリス」は、現クリエイティブ ディレクター アルベルト・クリームラーの祖母にあたる、アリス・クリームラー=ショッホの頭文字からとったものです。彼女は今から約100年前の1922年にザンクト・ガレンにアトリエを設立し、若いお針子たちを雇い、エプロンの縫製と刺繍の事業をスタートしました。当時の働く女性をターゲットにしたエプロンは、地元の女性達の人気を博しました。現在も、アリスのような「目的を持つ女性(Woman with Purpose)」たちが、アクリスの哲学にインスピレーションを与え続けています。