アムリ・キブラーは、仕事をする母親が直面する困難や、彼女たちと関わり、支援し、力づけるためのコミュニティの必要性を、よく心得ています。2014年、HeyMamaの最高コミュニティ責任者のアムリと、その共同創設者のカティヤ・リビンは、新米ママとしての自分たちの生活に欠けているものを作ろうと、女性が母であることも自分の仕事も楽しめるソーシャルネットワークをつくりました。
登録制のプラットフォーム兼オンラインコミュニティであるHeyMamaは、起業家精神にあふれたアメリカ中の母親に、他の母親と交流して経験や知識、またアイデアやアドバイスを共有できる機会とリソースを提供しています。
アムリは、目的を持って生き、他の女性の暮らしをも応援しようと頑張る、まさに「アクリスウーマン」を体現しているような人物です。
あなたはお友だちのカティヤ・リビンさんとともにHeyMamaを立ち上げられました。何がきっかけで、仕事をするお母さんのためのコミュニティを作ろうと思われたのですか?
カティヤと私は、会社勤めをしていた6年前、母親として孤独を感じていました。ママが集うグループにいくつか参加しましたが、子どもを育てながらも、仕事に意欲を燃やしている女性として、私が居心地のよさを感じられる場所はそこにありませんでした。
コミュニティを作ることが、仕事をする女性にとって、なぜそれほど重要なのですか?
コミュニティというのは、誰にとっても大切なものです。特に今のような時代は、ロックダウンから1年経って、皆孤独を感じていますから。でも私が母親になりたてのときは、ほぼ間違いなく、これまでにないほど忙しくて、コミュニティに接触したり、コミュニティを見つけたりするのが簡単ではありませんでした。本当は、忙しくなればなるほど、またやらなければならないことが増えれば増えるほど、コミュニティは必要なのです。そして今、母親はやるべきことがオーバーフローしています。職場と家庭両方で、母親の負担があまりにも増えているため、2020年には、全米で250万人近い女性が職場を去らなければならなくなりました。そのような同じ悩みを抱えている他のお母さんたちと、心情的につながることが大切なのです。人と会ったり、話を聞いてもらったりすることがとても重要なのに、現実問題として、仕事をする母親に、何万という場所を訪ね歩いて、答えを探している時間はありません。そのため、信頼してアドバイスや助けを求められるコミュニティがあれば、話はまったく違ってくる可能性があると考えました。
あなたは「母のように強く」というフレーズを作りましたよね。その意味を教えていただけますか?
これは、母親が持つ内面の強さを表しています。人生をつくり上げて向上させる強さ、自分が情熱を感じているものに時間とエネルギーを注ぎ込んで追い求める強さ、そして、それをすると同時に家を守り、他の人に愛情を注ぐ強さ。また、自分のことを大切にする時間をつくる強さもあります。自分が満たされていなければ、他人を幸せにすることはできませんから。
事業を経営しながら2人の娘を育てるのはとても忙しいことだと思います。自分のために時間をとったり息抜きしたりするために、どうされていますか?
時間を盗むことはできません。すべて自分の時間ですし、それをどのように使うかを決めるのは自分です。30分を朝の仕度に充てて、その日にすべきことを考えるのではなく、その時間を気持ちを充実させることに使えば、そこで元気を回復することができます。そうすれば、不安や、あれこれとやり過ぎてのしかかってくる重みを和らげることができます。私は、「今これをすることは私が選んだのよ。なぜなら、それが私にとって重要だから」と意識して自分に言い聞かせるようにしています。
他のママであり起業家である女性たちに伝えたいアドバイスがあれば教えてください。
自分自身そして自分の仕事、その両方にとって現実的な目標を定めてください、ということです。また、人とのつながりをつくること。自分の弱いところは人に手伝ってもらうこと。顧客との連絡は絶やさないこと。変わらなくちゃいけないと思いすぎないことですね。